沖田総司2006/02/05 00:05

消え行くと 知りてなお降る淡雪を

         受くるこの手の 温み(ぬくみ)かすかに


2月は、実際にはかなり寒い月なのだとわかっていても
如月、と言う響きを聞くと、どことなく早春の香りがしそうで・・・
これからの時期は、冬と春との綱引きみたいな気がします。
暖かくなったり、寒さが戻ったり、行ったり来たりしながらも、
少しずつ春の方に引っ張られて行く。
雪もまだ降るのでしょうけれど、それは少しずつ淡くはかなく
なって行くのでしょう。

生きることや、自分の命について、不安を覚える人にとって
淡雪と言うのは、ひどく切なく映るのかもしれない。
すでに胸の病に苦しんでいた沖田総司は、早春のはかない雪を
どんな思いで眺めたのでしょう。
近藤勇をして「あんなに死に対して悟りきったやつはいない」と
言わしめた沖田総司ですが、人知れず我が身の宿命に涙した
日もあったのだろうかと、ふと哀しく思いました。

コメント

_ 千華 ― 2006/02/09 20:52

ああ~~。
春の雪ってはかなくて、やっぱり沖田総司のイメージですね。
私の中では、沖田は春の淡雪、土方は桜の花吹雪…っていう感じです。
総司はいつも自分の死を見つめていたと思うけれど、決して人生に投げやりになったり、自暴自棄にならなかったところがすごいなあ、と。
それだけに悲しいのですが。

_ 翠蓮 ― 2006/02/10 21:51

千華さん、こんばんは~
いつもコメントありがとうございますm(__)m

>沖田は春の淡雪、土方は桜の花吹雪・・・

なるほど、納得ですね。
淡く透き通るように消える雪と、鮮やかに潔く散る桜。
それぞれぴったりのイメージです。
さすが、千華さんの愛情を感じる表現ですね。
今度は土方さんの短歌も作ってみたいです。

トラックバック